より少なく、しかしより良く
エッセンシャル思考の本質となります。
費用対効果、もっと具体的には時間対効果を最大限に高める思考法です。
この思考法を実践する事により、取り組んでいる事の質を高め、自分の持っている才能を高めます。
そう言う意味だと、才能対効果を高めると言う事も言えるでしょう。
良く「才能の無駄遣い」と言う言葉を聞きますが、それをなくす事につながります。
(個人的には、お笑いネタとして楽しむために、無駄に才能を浪費する事やそれを観る事は好きですが…(笑))
大多数のものは無価値
「より少なく、しかしより良く」とは、無駄を省いて、本当に必要な事に専念して、より良いものを作ろうと言う事になります。
非エッセンシャル思考の考え方だと、
・必要だと思った事
・やって置いた方が良い事
・慣習的にやらなければいけないとされている事
と言う様に、どれだけ効果が期待できるかも分からずに、それらの全てをやる必要が出てきて、時間がいくらあっても足りなくなります。
時間は限られているので、1つ1つの成果の質が低下します。
優秀な人ほど、その優秀さ故に、全てをやろうとしてしまいがちだそうです。
しかしこれは、「二兎追う者は一兎をも得ず」状態、こんな状態を止めて、「一挙両得」、「一石二鳥」と言った事に時間をかけた方が効果的ですね。
これらの中で、効果が高く、本当に必要なのはごく僅かなのです。
私も仕事上で必要だと言われて作成した資料が、誰もメンテナンスしないし、指示した本人も誰も活用していないと言う事がありました。
他にも
・作りたい本人以外、誰も興味ないと言う資料が数多い
・同じ事を多くの資料に重複記載するので、少しの変更でメンテナンスに時間がかかる
などがあり、大変無駄を感じた事があります。
こう言った無駄を省けば、時間対効果が高まりますが、本書ではそれだけでは足りないと言います。
より質を高める為に、必要だと感じている事もトレードオフして厳選しようと言っています。
トレードオフは、どちらも必要な時にこそ発生するのです。
無駄を省き、何を選抜するか
無駄を省いて、何を残すべきかを考える為には、本質を知る事が大切です。
パレートの法則(80対20の法則)では、成果の80%は、20%の努力から起因するとしています。
選抜し、何を残すかを判断する為に、本書では睡眠の重要性を説いています。
睡眠を確保する事で、集中力が高まる事により、時間対効果が高まり、より良い判断が出来るとしています。
非エッセンシャル思考では、睡眠時間を削って、仕事時間を増やす事を考えますが、それではいい判断が出来ません。
これは私の持論ですが、睡眠時間を削って、仕事時間を増やせと言う考え方は、高度差経済成長期にある社会において、一理ある考えだったのではないでしょうか。
高度差経済成長期では、とにかく好景気で、働いた分だけ売上が上がり、報酬も上がっていったから、とにかく働こうと言う考えが生まれたのではないでしょうか。
とにかく量が必要な時代でしたから、考えて質を高めるより、身体を動かせの時代だったはずです。
夢中になれる仕事は時間を忘れます。
報酬が上がるのなら、それこそモチベーションも上がって、夢中になったのではないでしょうか。
話が少し逸れてしまいましたが、本書では他にも「90点ルール」と言う選抜方法を紹介しています。
感覚的にでしょうが、殆ど100点と言えるほどの物事だけに選抜しようと話しています。
こう言った方法により、無駄を省き、より重要な物事を選抜して、そこに力を注ごうと言う事です。
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